2022年2月1日火曜日

令和四年一月の投稿



2022年 大阪駅構内



去年は過去最高の134冊を読破。私は読むのが遅いほうだ。
理解するために一行を二度くらい読み返してしまう。私の知っている人は月に100冊読み、今まで読破したのは8万冊以上だという。
人はその生涯で一万冊読めないという。理解力が頭抜けているのだろう。
読書好きでよかったと思うのは退屈することがないことだ。時間は命そのもの。1分でも時間があれば本を手に取る。歩きながらでも読む。
旅行は二つの意味で好きだ。目的地に着くのも楽しいし、到着までの過程で本を読むのも楽しみだ。本を読むのは何よりも楽しいから、次には少しでも向上したいから。
今年は140冊を目標にしよう。
「処世術は、舞踊よりも格闘技に似ている。突然の予期せぬ攻撃に対して、準備し、構えなければならないからだ」
(マルクス・アウレリウス『自省録』)
「書物の新しいページを1ページ、1ページ読むごとに、私はより豊かに、より強く、より高くなっていく」
アントン・チェーホフ(ロシアの劇作家、小説家)



安価で栄養価が高く簡単に料理できる一品。
水煮大豆一袋(200g)を洗って片栗粉をまぶす。
じゃこと一緒に油で揚げる。
取り出してフライパンで醤油大さじ1、味醂大さじ3で炒めたら出来上がり。
美味しいので最近よく作って食べています。



さっそく作りました。
美味しかった^_^



映画「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」
三島由紀夫の自決の一年半前に東大全共闘との討論会が開催され、三島はサルトルの「存在と無」を援用してエロティシズムについて言及している。
暴力とエロティシズムは深い関係性があり、意思を持った主体に対する愛は非エロチックである。非エロチック的なものに暴力は発生しない。
それは対決の論理であり、学生暴力というものをただの暴力とは考えない、という。
東大時代にマルクスと三島由紀夫に傾倒したという新井将敬の著書「エロチックな政治」はここから来ているのではないか。
その著書の中の「野村秋介の自決」で新井はこう書いている。
「彼の死は、型(あるいはアイデンティティ)とその再生にかかわる死であって、全く政治的な文化的な死なのである。
政治家の中に、政治的な死が全く見られずに、野村氏や三島由紀夫氏によってのみ政治的な死を教えられるということは残念なことだ。
しかし、それこそ戦後民主主義というこの国の戦後のあり方だったのである。」
一歳くらいの娘を肩車して闖入する芥正彦との討論を観るだけでもこの映画は観る価値があると思う。
「美と共同体と東大闘争」(角川文庫)の全共闘Cというのが芥正彦である。
70歳を越えた芥がインタビューで三島の自決の感想を「良かったんじゃないの。一世一代の芝居をやったわけだったから」
と答えたのは芥も三島に共感する部分があった、と私は感じた。
冒頭で司会の木村修が「さっき三島先生が、三島さんが、ここで先生という言葉を思わず使っちゃたのですが、それは若干問題があるわけですが」
ここで聴衆は爆笑。
「しかしながら、少なくともこの東大で現実にそこら辺にうろうろしている東大教師よりは、三島さんの方が僕は先生と呼ぶに値するだろうと、
それで僕は使ったということを許可していただきたい」
聴衆から拍手。
三島由紀夫は彼の後ろに座って笑いながら煙草をふかしている。
私はこの場面を観ると涙ぐんでしまう。
フランス文学者、翻訳家で武道家の内田樹は言う。
「この討論で三島由紀夫は1000人の学生に対して追い込んだり、論理矛盾を指摘することは一度もなかった」
始終、三島由紀夫は紳士的で誠実な態度であった。さもありなん、この討論は東大全共闘に対する遺書だったから。



スパイスカレーを作りました。
激闘三時間。



あれから二年…
試行錯誤のカレー作り。

あまりスパイスを入れると凡庸な味になってしまいます。エッジを効かせるなら最小限のスパイスですね。これが難しい…



試行錯誤のカレー作り(これはあくまで個人的に作る一例です)
油は多目に使います。油に香りを移すテンパリングという大事な行程。焦がさないように香りを最大限に移します。スタータースパイスとも呼ばれます。
焦げやすいスパイスがあるので入れる順番があります。
クミンシード、カルダモン、フェネグリーク、クローブ、マスタードシード、フェンネルシード、キャラウェイシード、アジョワンシード、シナモンホール、陳皮
生のカレーリーフ(乾燥したカレーリーフも売っていますが、香りはほとんど移りません。苗木を育てるしかありませんね)
ニンニクと生姜をすって炒めます。
玉ねぎはよく炒めて甘味を出します。
鶏肉、すりおろした人参、みじん切りのセロリ、りんご、トマトを入れて炒めます。
鶏ガラでとったスープを入れます。
塩麹、鰹節などを出汁に加えても良い味が出ます。
スパイスを入れます。(一例)
コリアンダーシード、カスメリティリーフ、クローブパウダー、クミンパウダー、カルダモンパウダー、フェンネルパウダー、スターアニス、ターメリック、
セロリシード、パプリカパウダー、ブラックペッパー
味を見て必要でしたらアーモンドミルクやヨーグルトなどで調節します。
あまり煮込むと香りが飛んでしまいます。
今まで様々なカレーの食べ歩きをしましたが個人的にベスト5を挙げておきます。
金剛石 中央区松屋町
アアベルカレー 西区九条
カレー屋バンバン 西区立売堀
ナムプリーカレー 北区天神橋筋五丁目
スパイス堂 中央区谷町六丁目



娘が作ったコロナ対策の絵🖼



ごはんにまつわる39人の話。
食べ物は身体で食べるものであると共に心で食べるものなのだ
(東直子)
風雪にいためつけられるような土地で、その風雪を凌いで育つ米でなければ美味とはいえない
(今東光)
私は断言する。飯の炊けない料理人は一流の料理人ではない
(北大路魯山人)
朝食がパンじゃなければダメな人とは、根っこが一緒じゃないような気がしてならない
(群ようこ)
私は朝はあまり食べないようにしている。1日3食は食べ過ぎだと思うし、食べ過ぎると頭が働かない。
起きたら水分を摂り、二時間後に雑穀米を混ぜた少量のご飯に味噌とすり胡麻を入れて、出汁をかけたものをいただく。
先日テレビ番組で美味しい米の炊き方をやっていた。早速試してみたら、米が甘い。ブランド米じゃなくても見違えるほど美味い。お試しあれ。
米は研がない。1回目は水を釜に入れてすぐ捨てる。
二回目は水を入れたら優しく米を握っては離すを30回繰り返して水を捨てる。
3回目に水を入れてすぐ捨てる。
4回目にミネラルウォーター(軟水)か浄水器の水を入れて冷蔵庫に一晩置く。
水ににごりが残っていてもそれは米の蛋白質で、それ以上洗うと旨味を捨てることになる。
一流店ではわざとヌカを残すという。冷やすのは米の一粒一粒に浸水させるため。
火力の強い早炊きモードで一気に炊飯。
炊き上がったらすぐにしゃもじで十字に切り、四分の1づつをひっくり返し、ほぐす。
炊飯器から茶碗によそう時はご飯の天地をひっくり返さないように。



萩尾望都の「トーマの心臓」を読んだ時、当時読んでいたジャン・コクトーの「恐るべき子どもたち」とヘルマン・ヘッセの「車輪の下」を思い出し、
なんて文学的な漫画なんだと感嘆したことがある。
練馬区の大泉にアパートを借りて住んだ二人の天才少女、竹宮惠子と萩尾望都。漫画界のポールとジョン。
のちに大泉サロンと呼ばれ、24年組(昭和24年頃の生まれで、1970年代に少女漫画の革新を担った日本の女性漫画家の一群)と呼ばれ、少女漫画革命を起こした、と言われた。
しかし萩尾望都にとってはそんな気負いなど微塵もなかった。
萩尾にとっては描きたいものを描くだけだった。そんな萩尾の能力に竹宮は憧れ、嫉妬する。萩尾は一度見たものを忘れずに細部まで表現できたという。
私の知る限り、漫画界の異才、花輪和一もそうだ。
ある日、竹宮に言われたあることで萩尾は不眠になり、頭痛と食欲がなくなり、全身に蕁麻疹ができ、目は腫れあがり開けていられなくなる。
それから一切竹宮の作品を読まなくなり、大泉のことは記憶の底に封じた。50年間も。
2016年に竹宮の自伝が出版され、萩尾の周辺が喧しくなる。萩尾はこの自伝も読んでいない。
今後読むつもりもない。だから2021年に彼女も自伝を書く。これで全てを終わりにするために。
ただ一度の大泉のことを。あとはそっとしておいて欲しい、と。
このような哀しく、切実な自伝を今まで読んだことがない。
子どもが遊びで池に石を投げる。池にいるカエルが言う、あなたにとっては遊びでも私たちにとっては生きるか死ぬかの問題ですよ。
そんな寓話を思い出した。
私にとって人間関係において忘れてはいけない一冊となった。



うーむ、人間の脳って不思議。

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回顧を兼ねた書評 令和二年三月


僕の初海外旅行は26歳の時のインドだった。当時往復チケットは年末料金だったので30万した(泣)。
行く前は椎名誠の「わしもインドで考えた」を熟読。
インドでは尻の毛まで抜かれるほどぼったくられ、下痢と発熱で散々だったけど、それからはリーマンパッカーとして主にアジアをふらふら。アフリカは遠すぎて行けなかった。
新婚旅行もバックパックでバンコクと香港へ。香港では雑居房のチョンキンマンションで二泊し、妻はぐったりしていた。
バンコクでは安宿と高級ホテルと泊まり歩き、マリオットのプールで溺死しそうになったのは今ではいい思い出だ(嘘)。
旅も好きだが、旅行記も好きだ。この本は主にアフリカ旅行のエッセイだが、面白い。何よりも文章がうまい。奥さんとのなりそめを綴った「追いかけてバルセロナ」なんか疾走感があり、一気に読め、感動的でさえある。朝の通勤の地下鉄で読んでたけど、日本にいながら気持ちはバックパッカー。旅の本もいいけど、また出かけたいなあ。


ランニングについての投稿




ランニング(特に早朝)をすると
眠気がふっ飛ぶ
血液が循環する
走っている時は悩みを忘れる
デトックスになる
街中の新しい発見
脳から快感物質が出る
一日爽快感が続く
大阪城公園〜坐摩(いかすり)神社の紫陽花