2019年4月14日日曜日

2014年6月と7月のyahooブログ上の投稿

ポセイドンのめざめ 平成26年6月 2014/6/3(火) 午前 0:05
キング クリムゾンのセカンドの邦題が「ポセイドンのめざめ」。原題はIn the wake of Poseidon」。
wake という単語を取り違えたのだろう。正しくは「ポセイドンの軌跡を追って」くらいか。
1st の「21st century schizoid man」は当初は「21世紀の精神異常者」だったが、人権思想に準拠してそのまま「21世紀のスキッツォイド マン」に改められた。schizoid とは今でいう統合失調症のこと。

イタリアの田舎町と極真空手 平成26年6月 2014/6/3(火) 午前 0:09 日記

沢木耕太郎がイタリアの田舎町でローマ行きのバスを探していた。そこに二人組の少年が通りがかり、どうしましたか?と聞いてきた。わけを話すと道案内をかって出た。少年が聞く。

「ジャパニーズ?」
「そうだよ」
「マスタツ?」
「?」
「マスタツ知らない?」
「知らない」
「カラテ、知らない?」
そして、もう一人の少年が、
「キョクシン、知らない?」と訊ねてきた。
キョクシン、キョクシン…そうか極真のことか。
彼らは極真カラテの創始者である大山倍達を知っているかと訊ねていたのだ。少年たちは立ち止まり、手にしているスポーツバッグのファスナーを引き開けた。そこにはカラテの稽古着と帯があった。彼らはこの町で極真カラテを習っていたのだ。
彼らは極真カラテがいかに凄いか、熱っぽく話し始めた。高段者になれば、いかに多くの煉瓦を割れるか。どれほど厚い板を破ることができるか。マスタツは一撃のもとに牛さえ倒すことができるのだ!
ローマとかミラノとかいった大都市ではなく、昨日まで名前も知らなかったイタリアの小さな町に、これほど熱心な日本製格闘技の信奉者がいる。
それは辺境の地でセイコーやパナソニックの広告を見ることよりはるかに感動的なことだった。】

沢木耕太郎「深夜特急」より

これは1974年の頃だ。

時々極真の道着を来た子どもを街で見かける。そんな時は嬉しくなって駆け寄り、極真カラテやっているの?と話しかける。最後は「頑張ってね、押忍!」と言って別れる。

国内だけでなく、世界中で同じ極真の刺繍が入った道着を着て、押忍!と通じる。考えてみれば当たり前のようだが、本当にこれは凄いことではないだろうか。
何十年前かにこの箇所に突き当たった時に非常に感動し、一人で興奮してしまいました。

かなり苦心惨憺した様子が窺えます(笑) 平成26年6月
2014/6/5(木) 午前 1:03 日記

セックスピストルズは正式なスタジオアルバムは一枚しか出していないのにもかかわらずベストアルバムが出ているという稀有なバンドである。
「pretty vacant」はシングルカットされ、ヒットもした。何人もの人間が訳詞をしている。しかしこの訳詞が揃いも揃って誤訳だらけである。

we are pretty vacant

「俺たち、イキに生きている
スゴく洒落てるぜ
空っぽだからな
俺たち、イキで、空っぽなのさ」M訳

「俺たちは素敵だ
かなりヌケてるけどな」A訳

vacantは形容詞だから、それにかかるprettyは副詞に決まっている。
we are pretty and vacant と歌っているわけではないのだ。だからこれは
「俺たちは全くの空虚だ」と歌っていることだと、真面目に英文法を勉強した高校生ならわかるだろう。
それに続く out to lunch も、ある人が「昼飯に行くぞ」と訳していた。確かに昼食で外出中という意味もあるのだが、ここでは「無能な」という意味だ。
Public Image Limitedに「low life」という曲がある。これを「ひどい人生だ」と訳しているが、「堕落した卑劣な人間」のことである。

翻訳 平成26年6月 2014/6/9(月) 午後 11:46 日記
花子が a bosom friend を「腹心の友」と訳したのは名訳だと思う。bosomは胸のことだから。

昔、ドアーズの対訳を柳瀬尚紀がしていたのには驚いた。彼は邦訳不可能だと言われていたジョイスの「フィネガンズウェイク」を完訳した翻訳家だ。

SF作家で翻訳家で音楽評論家の鏡明、初期は岡田英明名義で仕事をしていた。彼が対訳したテレヴィジョンの「glory」の冒頭、

I was out stumbling in the rain staring at your lips so red.

「よろめき出ると、雨。なんて赤いあなたの唇」

今でも忘れられない名訳。
オマケ
翻訳は黒子であって、舞台の主役ではない。
でも翻訳家の知識や経験や感受性が出なくてはならない。創作であって創作ではない。
「芥川に倣って、僕はこういいたい気持ちになります。最大の奇蹟は日本語である、少なくとも日本語は天才である、と言い切れる確信はあります」 柳瀬尚紀

陰陽の呼吸 平成26年6月
2014/6/24(火) 午後 8:10
空手では息を吸うことを陰、吐くことを陽、合わせて陰陽の呼吸という。サッカーでボールを蹴るとき、野球で球を打つとき、人は息を止めるか吐いている。吸うときは筋肉が弛緩し、吐くときは緊張している。格闘技でサンドバックやミット打ちをするときにシュッ、シュッと鋭く息を吐くのは貯めていた力を一気に爆発させるためだ。吸ったときに攻撃を受けるとダメージが大きいので、空手家は相手に悟られないために決して音を立てない。型の三要素である力の強弱、技の緩急、息の調整を学ぶのは自分の呼吸を知ることにより、相手の呼吸を知るためだ。

鷺沢萠(さぎさわめぐむ)という作家がいた 平成26年6月 2014/6/28(土) 午後 9:53

鷺沢萠(さぎさわめぐむ)という作家がいた。「川べりの道」で文学界新人賞を受賞してデビューしたが、漫画家の吉田秋生の「河よりも長くゆるやかに」(小学館漫画賞受賞)の盗作だと物議を醸した。それを知った31歳年長の吉田は「新人の作家に影響を与えるなんて嬉しいわね」と言ったそうだ。
吉田は後に「ラヴァーズキス」という作品の登場人物の少年に鷺沢という名をつけた。
鷺沢萠は35歳で自宅のトイレで首をつって自殺した。美人作家として誉れが高く、常にペットボトルを持ち歩く水への依存症でもあった。

カンボジア再び その1 (リターンズ) 2014/6/30(月) 午後 2:42
NO83 カンボジア再び その1

at 2005 10/21 00:09 編集

Conquer your passion and you conquer the whole world.
己の欲望を征服できれば全世界を征服できる。(ヒンドゥーの諺)
暑さで眼が覚めた。天井の扇風機が視界に入る。ここはどこだ? と覚醒していない頭で一瞬、考える。少しづつ脳が現実を把握し始める。シアヌーク通りはプノンペン市内でも最先端の通りだ。独立記念塔を中心に伸びるこの通りにはカフェ・バー、ハンバーガーショップ、ディスコ、日本料理店、スーパーマーケット、ベトナム航空の事務所等が点在する。二日前に国内線でシェムリアップまで飛び、アンコールワットやアンコールトムを見てまわった。そんなに散財したつもりはなかったのに、所持金がほとんどないことに遺跡の中で気がついた。
財布には日本の硬貨が二、三千円あったが、紙幣でないとリエルに両替もできない。僕は一日や二日なら飲まず食わずに野宿なら辛抱できるのだが、昨夜のホテル代や現地で雇ったバイクタクシーのソーウォッポに払うガイド料もない。ツアーで来ている日本人観光客に両替を頼もうかと思ったが、それもためらわれた。バックパッカーは堅気のツーリストを恃んではいけないという矜持みたいなものがあった。と言えば聞こえはいいが、要するに観光客の立場に自身を置き換えてみれば、人品卑しきバックパッカーが近寄ってくれば、これはと身構えるのが当然だろう。結局、同じゲストハウスに投宿していた二人組の日本人旅行者を見かけ、地獄に仏とばかりに両替を持ちかけた。武士は相身互いですからと快く両替してもらったばかりでなく、夕食までご馳走になってしまった。四十代と思しき二人組の年長の人は 「私もバングラデシュでお金がなくなったことがありましてね。気持ちはよくわかりますよ」と言われた時には、自分だったら見ず知らずの他人にこんなにもできるのだろうかと反省しきりであった。(続く)

管理人マーキュリーマークの感想文と皆様への伝達事項

海外旅行というものは基本的に贅沢で自己責任で行う娯楽ですが散財したつもりはなくても散財したことには変わりありません。「支払った。」は「支払った。」ということです。実は、海外で販売されてる日本製の商品は日本よりも高値の場合が多いのです。
ちなみに、平成10年代の海外旅行記ですので現在ドリアン長野(1961年生まれ)はすでに40歳所か50歳を過ぎてます。
皆さん、もしも、海外旅行されるとしたら日本での一日当たりの生活費よりも高いお金を支払う気持ちで望みましょう。無論、民主党政権時代と比較して円安になったことも影響してます。これはまだ、幸せな人のお話です。以上、管理人マーキュリーマークでした。

芸術と国家の関係とは何か? 平成26年6月  2014/6/30(月) 午後 7:45

「問ふ、歌は天下の政道をたすくる道也。いたづらにもてあそび物と思ふべからず。この故に古今の序に、この心みえたり。比義いかが」

答へて曰わく、

「非也。歌の本体、政治をたすくるためにもあらず。身をおさむる為にもあらず。ただ心に思ふことをいふより外なし。其内に政のたすけとなる歌もあるべし。又国家の害ともなるべし。身のわざはいともなるべし。みな其人の心により出で来る歌によるべし」

本居宣長 「あしわけをぶね」

芸術と国家の関係とは何か?本居宣長は芸術は国家の害となるものもある、と言っている。

カドヤ食堂 平成26年6月 2014/6/30(月) 午後 10:18

大阪No.1に輝くカドヤ食堂の煮干し中華そば。金婚式を迎えた高橋ジョージと三船美佳が抱き合ってコサックダンスを踊っているような深みのある味。西区役所近く。

店内の製麺室で作る細麺とアミノ酸とイノシン酸のスープとの相性がばっちしです。


地下鉄でよくある会話 平成26年7月 
2014/7/2(水) 午後 10:02
地下鉄でよくある会話

「あんたA型やろ」
「いや、Oやで」
「ふーん、オトンかオカンAやろ」
「せやったかな~」
「せやて。A型寄りのOやわ。うち、なに型やと思う?」
「んー、…B?」
「やっぱりー!みんな、うちのことBや言うねん。うち、そんなにわがままちゃうで。たぶんB寄りのOやと思うわ」

…血液型性格判断って…(ーー;)

ゼー六 平成26年7月 2014/7/3(木) 午後 9:32 

堺筋本町近くにアイスもなかの「ゼー六」がある。オフィス街の中に昭和レトロな店構え。乳脂肪たっぷりのバニラアイスではなく、昔ながらのシンプルなアイスクリンでファンが多い。この間、行列に並んでいたら自分の前の人が、どうぞお先にと後から来た人に順番を譲っていた。その譲られた人が自分にまで「すみません、すみません」とお礼を言うのだが、どっかで見たような顔である。その人は奥さんらしき人に「ここのはホンマに美味しいねん。大阪に来たら、必ずここに寄るねん」と言って、さっそく買ったばかりのアイスもなかにかぶりつき、なんとも幸せそうな顔である。後から思い出したが、安田大サーカスの団長だった。一個百円。ドライアイスとかはないのでテイクアウトの場合は新聞紙に包んでくれる。

昨日の朝 平成26年7月  2014/7/5(土) 午前 8:49 

「昨今は愚劣な差別狩りで『色盲』を『色覚異常』と言い換えさせる言語感覚異常の時代になっているが、色盲は色盲でよい。盲腸は盲腸、これを視覚異常腸とは言いはしない。腸ならよくて目ならいけないというのは差別ではないだろうか」

呉智英

今朝(実際には昨日の朝)これを読んでいて、食べかけのトーストを噴パンした。いや、バカバカしさにではなく、その逆である。その一周した諧謔に。

中島らもが友人とスナックで飲んでいたときのエッセイの感想文 平成26年7月 
2014/7/18(金) 午後 10:24 

中島らもが友人とスナックで飲んでいたときのエッセイ。

一人の黒人が入ってきた。真っ黒というか漆黒というか、黒光りするほどの肌の黒さ。その黒人が出ていったあとに、
「真っ黒やったねえ」
「どこの国の人やろ?」
「ほんま、何人やろねえ」

カウンターで洗い物をしていたママさんがふっと顔を上げ、
「黒人ちゃいまっか」

私はヘラヘラとこのエッセイを読んでいたのだが、先日友人のKから「ライト兄弟って何人やったっけ❓」というメールが来た。Kは関西の有名私大出身のくせに無知である。私は「二人」と返信した。Kからすぐに返信。
「いや、だから何人❓」
は~、全く。
「兄弟だから二人だよ」
とあきれつつ返信してから気づいた。
「ごめん、アメリカ人」

ちなみに近江八幡市に本社があるメンタームで有名な近江兄弟社はキリスト教精神の「人類皆兄弟」から名づけられていて、兄弟ではないです。

著作 すっきり下半身美人になる減塩習慣について 
2014/7/21(月) 午前 2:40 
一流アスリート、格闘家、芸能人がこぞって施術を受けるために通う奈良のカリスマ整体師。治療や施術だけでなく、医師も整体師も栄養学の正しい知識がなければならないというのが私の持論である。例えば喫煙をする医師に私の体を任せようとは思わない。著者のマイケル一条氏は百花繚乱、日進月歩の栄養学にあって不断の勉強を怠たることのない真の意味での整体師である。
私の知人の話であるが、調子が悪く、先生に診てもらったら「昨日甘いものを食べ過ぎましたね。首の後ろにしこりが出来てますよ」と言われたそうだ。実際に彼は前日チョコレートを食べ過ぎていたので驚いた。そのしこりは自分で触ってもわからないほどの微小なものだったらしい。私は今まで百冊近く栄養学に関する本を読んできた。当然ながらその中には石もあれば、玉もある。題名の軽さとは裏腹に全てを凌駕するほどの画期的な本であると断言する。長寿だけでなく、健康的な生活を送るためにも是非推薦する。 著者は教会員です


西瓜(すいか) 平成26年7月  2014/7/24(木) 午後 7:39 

スーパーで8分の1カットの西瓜が280円(石川産)。大栄西瓜が380円。その隣に大栄プレミアム西瓜が3切れ380円。一生に一度のことだと思って、そのプ、プレミアムを買った。家族三人一切れづつ。落語の千両みかんか。鳥取にいたとき、友達のお母さんがいつも西瓜を出してくれた。内心、また西瓜かと閉口してたのだった。俺のバカバカ、罰当たりめ~。明日の夕食は節約のために鰯の蒲焼きにしよう。

す〇家 平成26年7月 2014/7/26(土) 午前 0:22

う~ん、このしつこくなく、まったりとして舌の上に乗せると、サラサラとほどけるような感じがなんとも…
注 :「す〇家」です





そこで電車を降りたのだが、続きが気になる… 平成26年7月 
2014/7/28(月) 午後 9:43 
「JKって何のことや?ケネディか?」
「係長、それはJFKでしょう」
「そしたらなにか、ケンタッキーか?」
「それはKFCですよ。全然違いますやん。JKいうたら、女子高生のことですよ」
「えっ、そしたらJはジャパニーズか、そんならKはなんや❓」

そこで電車を降りたのだが、続きが気になる…


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回顧を兼ねた書評 令和二年三月


僕の初海外旅行は26歳の時のインドだった。当時往復チケットは年末料金だったので30万した(泣)。
行く前は椎名誠の「わしもインドで考えた」を熟読。
インドでは尻の毛まで抜かれるほどぼったくられ、下痢と発熱で散々だったけど、それからはリーマンパッカーとして主にアジアをふらふら。アフリカは遠すぎて行けなかった。
新婚旅行もバックパックでバンコクと香港へ。香港では雑居房のチョンキンマンションで二泊し、妻はぐったりしていた。
バンコクでは安宿と高級ホテルと泊まり歩き、マリオットのプールで溺死しそうになったのは今ではいい思い出だ(嘘)。
旅も好きだが、旅行記も好きだ。この本は主にアフリカ旅行のエッセイだが、面白い。何よりも文章がうまい。奥さんとのなりそめを綴った「追いかけてバルセロナ」なんか疾走感があり、一気に読め、感動的でさえある。朝の通勤の地下鉄で読んでたけど、日本にいながら気持ちはバックパッカー。旅の本もいいけど、また出かけたいなあ。


ランニングについての投稿




ランニング(特に早朝)をすると
眠気がふっ飛ぶ
血液が循環する
走っている時は悩みを忘れる
デトックスになる
街中の新しい発見
脳から快感物質が出る
一日爽快感が続く
大阪城公園〜坐摩(いかすり)神社の紫陽花